「健康増進法」という法律

2002年に定められた健康増進法は、
国民の健康維持や現代病を予防する目的でつくられたものです。

特徴としては、国民は生涯にわたって健康の増進に努めなければならない、
国、地方自治体、健康保険者、医療機関などに協力義務を課すなど、
健康でいることが国民の「義務」となっていることを挙げることができます。

健康増進法は、2000年から当時の厚生省が始めた
『21世紀における国民健康づくり運動』に伴って施行された形になっています。

『健康日本21』と呼ばれるこの運動では、
健康に関係する様々な目標値を政府が挙げています。

健康的であるとされる適正体重などの栄養状態レベルの設定、飲酒や喫煙に関係すること、
運動や歯磨きに関係することから、きちんとした食事を1日1度は30分以上かけて、
家族や友人など2人以上で楽しくとることなどという目標まであります。

日常の中で当たり前にやっていたり、たまにおざなりにしてしまったり、
意識してみたりしている健康に関する取り組みは、
法律を軸として政府が運動として行っているのです。

健康増進法の以前に「栄養改善法」という法律がありましたが、
これは健康増進法の施行とともに廃止されました。

現在の法律は、栄養改善法の時代よりもより現代病などに目を向けた内容となっていて、
「メタボ検診」もこの流れで生まれたものです。